間宮フレックスはC1がいい
ちょうど50年前に間宮フレックスのC2を使いだした。その頃のスイスカメラマガジンにダイアンアーバスを撮影したポートレートが掲載されていた。アーバスの使っていたのは間宮フレックスのC3であった。
アーバスの写真集の中でフリークを撮影したシリーズはもちろんローライフレックスがメインなのであるがその他に間宮フレックスで65ミリと135ミリのレンズを使用しているのである。その両者の感覚というか空気の感覚が非常に素晴らしかった。
マンハッタンのセントラルパークあたりで撮影されたと思われるアーバスの肖像はだらしなくベンチに座って脇にはトートバッグがありそこに間宮フレックスが入っていた。何かそこら辺のローカルな学校のバザーで物売っているおばさんと言う感じがしたのでそれで私はアーバスが好きになったのである。
でもカメラの美学と言うことから考えれば私は1番最初の間宮Cが好きなのである。カメラのネームプレートのデザインがダントツに良い。これはあまり数がないカメラであってフォーカシングの分は右手で操作するのしかついていない。
だから間宮フレックスのことを知らない人が見ると左側のフォーカシングが失われたジャンクカメラのように思うのだ。
標準レンズは105ミリ付きだったようである。それがこのような結構薄いソフトレザーケースに包まれているのは何か非常に高級な文化財を見るような感じがする。