改造ライカカメラと偽物エルマーレンズ
ライカエム6の時代だったと思うが当時ライカ人類がバカにしていたのはライカのポルトガル工場で作られたライカカメラであった。まだ原産地を重視すると言う考えがはびこっていたのである。
フランスワインのしゃぶり等はフランスの法律でその地域内で作られたものでないとしゃぶりと名乗ることができない。
でもカメラはOEMが普通の時代になってきたからもうそんな悠長なことは言っていられない。
このライカカメラは1型である。製造番号が50,000台なのである。それをライカの会社が改造して距離計のついたモデルにした。私が好きなのはこのように当時のクラシックならライカカメラはそのは製造番号だけが残っていて本体はダイカストであるのが好きなのだ。
大昔はこういう正式な改造ライターはコレクターは敬遠していたものであったが最近ではそのような純正の改造モデルを専門にコレクションするコレクターも登場した。面白いものである。
レンズのほうはソ連製のフェドについていたものだ。このフェドはモスクワのアルバート通りで買ったものだが金メッキがかかっているやつなのである。
それで写真ではちょっと見にくいであろうがこの偽物エルマーは金色なのである。
クオータリーのクラシックカメラ責任編集長やっていた時に私が書いた記事で本物のライカのエルマーレンズとこの偽物のエルマーレンズを同じ状況で撮影してさてどっちがどっちでしょうかとやったのであった。しかし性能が優れているからどちらも同じ位よく映るのである。
ライカの会社がOEMで狛江にあったシグマにエルマーの50ミリを製造依頼したときに若いファンの間でどよめきが起こった。
これはライカのレンズではありませんよねと言うのである。そんな馬鹿な事は無いライカがライカであると認めたらそれは世界のどこで作られてもライカレンズですと皆さんに申し上げてようやく納得してもらったけれど彼らの表情は半信半疑と言うところであった。