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2017年3月 8日 (水)

パテの雄鶏を探して

Img_2002


かのルミエールが最初の映画術を発明して世界をー驚かせたのと、シャルルパテ兄弟が映画術で世界に映画撮影を広めたのとはそんなに時代がが異ならない。

パテは20世紀に一世風靡してヨーロッパ中に雄鶏のマークを看板に付けたパテキノと言う映画館がそこら中にあった。
でも彼らのビジネスの最初の部分はやはり艱難辛苦の連続であったらしい。例のエジソンの蓄音機をフランス中のお祭りなどに持ち歩いてお金をとって機械の音を聞かせると興業が当初のパテの商売であった。

パテが映画産業で成功すると次はそのコンテンツを独占しようと言うので、いろいろな映画を作りそれを世界中の映画館で上映することになった。

その過程を見ていると何やら今のIT産業とそのコンテンツの大戦争とに似ている感じがして面白い。

稲垣タルホが好きだったのは 9ミリ半のフィルムを持つアマチュア用のパテbabyであった。タルホが東京にいた頃には中村パテー商会と言うのは存在したであろうが、何しろタルホにはそんなものを買うようなお金のゆとりはなかった。

それであっちこっち断れたエッセイ集を戦後ユリイカの伊達得夫に出してもらうことになった。これは500限定の白い本であって、今では稀覯本になっている。

私も苦労して10数年前に1冊手に入れた。その表紙であるがフランス装でフランス語の表紙の本だからちょっと見るとフランスの本にしか見えない。

そしてパテの雄鶏が時を告げているのが表紙の真ん中に印刷されている。なんでもタルホの親しい大学生が苦労してこれを探し出してくれたのだそうだ。今のようにインターネットでフリー素材が選べる時代ではないから大変な苦労だったと思われる。

戦後になってパテー株式会社はプロアマチュア向け16ミリの撮影機を販売していた。その宣伝が非常に面白くて当時の有名なハリウッドの映画スターがパテーを構えてにっこりしていると言うそういう広告なのである。一体どうやってこういう広告を制作したのだろうか未だに謎である。

私は趣味で当時のパテーのカタログとか広告集めているのであるが、そこに一貫して流れている広告のポリシーと言うのはパテーの16ミリカメラの撮影風景と言うのはどこか悪者めいているというところが好きだ。言い換えればフランスのレジスタンス的なのである。
要するに反体制ドキュメンタリーを制作中と言う感じなのである。

この写真でお分かりになるようにパテーの16ミリカメラと言うのは映画が登場した最初の頃のカメラシステムを忠実に守っているようなところがある。

だからカメラ本体の上に120メートルのフイルムを収蔵する巨大なマガジンをつけたり、カメラの前に巨大なベローズをつけたりするから、本来小型軽量なカメラであるにもかかわらずフル装備になるとまず手持ちは不可能と言うようなすごい格好になる。

winに7年半過ごした時にwinのマリアシルファ通りにムービーセンターと言うプロ用の機材を扱っているお店があった。そこのウィンドーにこれと全く同じシステムカメラとしてのパテが飾られていてそれがあまりにかっこいいので私は散歩の途中に必ずムービーセンタまで行って、それを鑑賞して戻ると言うのが日常生活の1部になっていた。

別の例をあげれば桑原甲子雄先生が日本橋十軒店(じゅっけんだな)のライカの輸入代理店の前にそこに飾られているクセノン50ミリef 1.5のついたライカをためつすがめつ眺めたのと同じことである。

カメラにはそのような物神、つまりものが神と化すような要素が本当に必要であり、それがまた魅力なのである。
今のデジタルカメラは高性能でまことに結構であるが、そういうアニミズムの崇拝対象としての魅力には全く欠けているのがつまらない。

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