大雨の日にコニカの現場監督を持ち出す
これはタフな防水カメラであって踏んづけても落下させても大丈夫である。
大昔の獨逸のライカの工場見学の時に案内してくれたおじさんが名物男で何が有名かと言うとライカの一眼レフを床に投げ出すのである。これだけ頑丈だというパフォーマンスであるが、もちろん精密機械であるか床に叩きつけたりはしない。
時代がもっと昔になると木村伊兵衛さんがライツの見学に行った時にM3にヘクトールの135ミリがついたのが天井から下がっていてそれにぶら下がったそうであった。もちろんレンズはカメラについて水平に保持されているのではない。いくらなんでも水平に保持されているレンズにぶら下がったら大変なストレスがかかる。
だからこの見学コースの実験現場はヘクトール135ミリが下に向けてぶら下がれるように設定されていたのである。
最近のライカテーマパークはカメラがデリケートにできているからまさかそういう展示物はないと思う。
カメラの防水機能の話に戻るが大昔クアラルンプールに取材に行った。JTBの仕事であった。車をチャーターしてクアラルンプール名物のスコールが来たらとってやろうと言うのでニコノスを二台用意した。ところがそのように用意してあると雨は降らない。
東洋最大のモスクというのがあってそれを取材したときにはライカを持ち出した。モスクに行く途中でいきなり天候が変わって大雨になった。結局私もライカもずぶ濡れ。
暑い盛りに東京を撮影した。
四谷三丁目で大雨になったので我楽多屋さんに避難した。しばらくいても雨を止まないので我楽多屋さんの出口の階段の所で iPhoneで高校野球を聞いていた。このやり方はまるでローワーイーストサイドのホーボーである。
雨が小止みになって都営新宿線に乗って東の終点まで行ったら雨は激しくなる。また電車で都心に戻ったら荒川を超えるところで大きな落雷があった。地下鉄の乗客は慣れていないので橋の上なので皆さん怖がっていた。
森下駅までいってそこから都バスの豊海水産埠頭行きに乗って月島に帰ってきた。結局コニカ現場監督はずぶ濡れになって私もずぶ濡れになった。
それが唯一の成果であって写真はあまりとれなかった