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2016年8月11日 (木)

アローカメラ二代目が撮影するストーリートフォトグラフィーの不思議

Image_3

写真家と言うのは因果な商売なもので自分の意思とは全く関係ないものを撮影させられることがある。もちろん生活のためである。アルフレッド シュテイグリッツも言うように本当の写真はアマチュアでなければとれないと言うところがある。

だから私も含めてプロ写真家と言うのは実は写真があまりうまくないのだ。それどころかわざと自分のレベルを落としてわかりやすくしているような写真家もいる。要するに私の嫌いなポピュリズムというやつだ。

だから風景が綺麗とか猫がかわいいとかお花が素晴らしいとか言うようなテーマ主義とは最初からあまりお付き合いをしたくないものだと思っている。

ここで数年来思っているのはアローカメラ二代目が撮る写真のことだ。彼の仕事は写真のカメラのほうの売買である。撮影のほうは趣味と言うわけで、しがらみとか義理がないから自分の思うようにとっている。
にだいめ野田の写真に気がついたのは数年前からだった。彼は港区の高層マンションに住んでいてそこからiPhoneでウォーターフロントに集う人々などを撮影していた。しかも双眼鏡の片側の接眼レンズに押し付けて撮影するのが何か秘密の組織がかろうじて撮影した秘密の証拠写真と言うリアリティがそこにはある。
このマンションの自分の部屋から見たシリーズと言うのはそのまま小さな写真集にしても良いと言うような優れものなのである。

野田はお台場から自転車通勤をしている。
しかも好みの自転車を取り替えて自分の走行を楽しんでいるような趣味人である。お台場から四谷のアローカメラに行く間にも撮影をしている。

ところが彼はなかなか口うるさい起業家であって警察官が交通違反をそのまま見逃したりすることに対して社会的な憤りをFacebookなどで上げている。それはそれで正義の味方だから別に悪い事は無い。

この通勤写真の中に時々きらりと光るようなものがある。たいていはサイクルコンピューターの温度を記録しているのでこれはあまり面白くない。野田には不思議な記録癖があるようで休みの日は東京のあらゆるメトロの駅を調査して、そのメトロの駅の海抜を記録するというのが彼の仕事なのだ。こういうのはコンセプチュアルアートでよくあることであるから別にそれほど評価しない。

私の評価するのは私と同じフィールドでやっているストリートフォトグラフィである。この写真は昨日のFacebookにアップされたのだが非常に良い。

画面上にいろいろな要素が分散しているのである。ここで主役になるのは画面中央からやや右にあるやせ衰えたようなというかまだ子供の街路樹だ。
脇役はその左でエントランスに顔が半分入って肖像権を守られている若い男性である。そしてその若い男性のシルエットはそのまま画面右上の赤信号の人間のフォルムと 二重露光されている。

さらに右手の手前にある運搬用の通い箱がブルーで男性のシャツが同系色なので、そこら辺が画面上に点在している色相の関連性を無意識のうちに感じるのが気持ちが良い。

一昨年であったかオリンパスの雑誌広告で冬のウィーンを撮影した私のショットがある。画面左側にドラマがありそうなおじさんがいて、画面右側に松葉杖大付いた青年が道を渡かけている。画面のあちらこちらに歩き、無関係ないモチーフが深層心理のレベルで深く融合している。野田の写真に同様な魅力を感じるのだ。
そういうところに写真の不思議な魅力があるのであって、画面の中心にクローズアップしたかわいい女の子がいてそれが流行のファッションで背景は代官山と言うのは全く興味は無いのだ。
野田の持っているまなざしは写真家のスタンダードな視神系のクオリティーとほぼ同等である。これは最高だと思う。
大学などで教えていてもだめな人は最初からダメなのである。私が写真教育不可論を唱えているというのはそのような背景なのである。Image_2


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