アエロフロートでウオッカを4杯
★御礼。3月30日の「終日仰臥」はアクセス数が4,579でした。「お見舞い」ありがとうございます。
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これはあまり世の中には知られてもらいたくないのだが、70年代のSU時代のアエロフローートと今のそれとはまったく別物であるということだ。
東京から欧州に行くには便利である。以前、LHの仕事をしていたから、まずFRAまでいってそれからLISとかVIEとかCDGやPRGなど用のある都会に乗り継いだ。FRAからLISなら飛行距離が損にならないけど、いったん欧州の真ん中に下りて、そこから東に戻るというには、自分のようなせっかちにはなかなか許せないところがある。
今、ヒルズから佃に戻るのに、いったん八王子まで行って佃に戻るようなわけだ。
金曜のプラハでは、やけに中国人のお客さんが多かった。これはモスクワから北京、あるいは上海に戻るのである。それでYクラスがオーバーブッキングのようで、あたしは座席が4aにアップグレードされた。
実に迷惑なことであるが、運行責任者の都合を一ツーリストが文句をいう筋のものでもない。
飛行中に2ユーロ握ってギャレーにいって、ウオッカのロシアンスタンダードを買ってそこで立ち飲みする楽しみは失われたわけである。座っているとまるで執事のような立派なロシアの紳士が来て、前菜の時、あぺりちーふはいかがいたしましょうと慇懃に聞くので、まるで気分は「さかしま」である。ウオッカを頼んだら、相手はうれしそうだった。ロシアといえばウオッカである。
Yクラスのギャレーで買うのは常温であって、これが口に合うのだが、Cクラスのは一応冷やしてあるのが面白くない。さらに無料というのが気に食わない。もともとフルプライスを払ったお客なら堂々としていてよいのである。それは無料ではなく運賃に込みになっているからだ。
あたしの場合にはアップグレードだから、やはりただ酒の感じは否めない。
それでも新デザインのグラスに満たされたウオッカを窓越しの逆光で見るときれいなので、おかわりをしたら、執事風の男性が「こちらの紳士にはウオッカがお気に召しましたようで」という感じになった。それで2杯目を飲み干し、三杯目を目でお願いしたら、「これは立派な人物だ」ということになった。 露西亜ではアル中も露西亜大統領も同系列の立派な人であるからだ。3杯を飲んだら、こうなれば3杯も4杯も同じことだから、つでに4杯目もお願いした。
それで夕暮れの静かなモスクワ郊外が見えてくるころには、幸せで、サテライトが満杯で、バスでのピックアップになったというアナウンスも一向に気にならなくなった。


























































稲越功一さん



