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2009年1月 1日 (木)

元旦にNYK氷川丸で「最後の冒険家」石川直樹著を読む

仕事の合間に、ヒルズのタワーの下の書店から石川直樹著「最後の冒険家」(集英社)を買ってきた。

1600円+税。DINERSカードでちゃんと払った。何度も、たまったマイルを失効させているので、これに入ったのだ。細かい買い物でもカードで支払う。それで10月に入会して(プロパーなDINERSの方はすでに25年選手)すでに1万マイルになった。

その本を持って、今年のNYKの氷川丸のカウントダウンに来たのである。本は氷川丸の金谷キャプテンに進呈した。その本の内容は金谷キャプテンが愛した北太平洋に関連のあることが述べられていたからだ。

「最後の冒険家」は2008年1月末にアメリカ西海岸に向けて出発し消息を絶った、熱気球スターライト号の話である。

これは冒険家神田道夫さんが搭乗していた。その4年前のトライアルで、石川直樹さんは神田さんとクルーを組んでいたが、この飛行も着水して失敗に終わった。写真家石川直樹のことは知っていたけど、その石川が4年前のバルーンの相棒であることは知らなかった。

NYKの仕事の関係で、博報堂の人から以下のような話を聞いていたのであるが、それが石川であるとは思わなかったのである。

http://www.nykline.co.jp/news/2007/1119/index.htm

しばらく前、石川は朝日新聞の広告面のインタビューで「自分は冒険家ではなく、写真家である」という意味のことを言っている。

商業関係の短いインタビューであるから、その話の真意は完全にはわからないが、あたしにとってうれしいのは、現今はすでに「写真家という商売はその旗を巻く時代」になっていると思っていたら、31歳の青年がその倒れかけている旗をまた押し立てたということだ。

数年前、西海岸でヘルムート ニュートンが事故死し、リチャード アベドンがテキサスで仕事中に客死した時、それを伝えるニューヨークタイムスの記事を使って、某誌に「写真家の死と写真家という表現者の終焉」を書いた。

それで、世の中そういうものだと思っていたのである。

今度の熱気球の話になぞらえていえば、一度、海洋に着水しそうになった熱気球「真面目な写真家」号は、またバーナーの火を燃え立たせて高度を上げていることになる。

今の写真界のシーンもそれほど捨てたものではないな、ということで、元旦早々から気分がよい。

石川直樹の仕事は昨年の「ニューデイメンション」が気に入って2冊買った。

石川にその2冊にサインを求めたのだが、彼はサインを黒のマーカーで書いて送ってきた。その普通感覚がすきになった。芸術志向方面の写真家だと、青鉛筆をアシスタントに持たせたりしてそれでサインをするという面倒なことをするのである。

この本のラストにある「振り返る牛」にしびれた逸話はいつか書いたのでここでは触れない。

石川の仕事が痛快なのは、それが「世界の果てで撮られているにもかかわらず、そのシーンが非常に都会的」なある感覚を画面に漂わせている点なのである。

昨年の末に出たばかりの写真集。富士山のともう一冊の写真集を石川は佃に送ってくれた。そのお礼はメールしたのだが、実はまだ封を切っていないのだ。

こういう楽しみはワインのいいのをあけるのに似ているから、すぐに開けるのはもったいない。それで部屋の一番よい場所、フィルムを装てんして廻すばかりになっている、アリフレックスSR2の脇に「飾って」ある。

Rimg0084 石川直樹とカメラの話をしてみたいのである。

「最後の冒険家」のラストには数葉のカラー写真が掲載されている。それは2004年に太平洋で着水して、NYKのコンテナ船に救助された時に、廃棄した気球のゴンドラなのである。4年半、海流を旅してそのゴンドラはブーメランのように戻ってきた。

場所はトカラ列島の悪石島。そのゴンドラの中から発見された、EOS KISSの姿写真がいい。あたしは大活躍していた当時のヨセフ ボイスの熱烈なファンであったが、この4年半漂流した「天の川2号」のゴンドラは瞥見したところ、どうもボイスのオブジエの存在を超越しているようなのだ。

発見されたEOS KISSは実にアートな物体にジャンプしている。

同時に発見された、フジクロームのカセットと現像されたフィルムのストリップがすごい。

最後の冒険家 Book 最後の冒険家

著者:石川 直樹
販売元:集英社
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