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2008年5月 1日 (木)

日本郵船氷川丸一等喫煙室で

R0011553 火曜は午後に横浜。

写真集「日本郵船氷川丸」に収録する、福田和也さん、金谷船長との対談である。

普段の金谷船長は作業服で首にタオルであるから、普通のおっさんであるが。氷川丸の第二進水式以来、そういう格好でうろうろすると沽券にかかわるので、ちゃんと4本線(これは現場では四本半と呼ぶらしい)の制服である。

しかも、氷川丸の最大の人気者は船長であるから、普段の作業業務を遂行しようとしても、来館者さんの握手とか記念写真とかそういう大事な業務もあるので大変だ。それで金谷船長は改装前よりもはるかに多忙のようである。

午後3時から福田さん、博報堂の阿部さん、氷川丸少年、ライブラリメンバーの小西さん、それに東京きらら社の皆さんと氷川丸入り。

休日というので大変な乗船者だ。特別一等船室などは観覧に渋滞するほどであった。でもブリッジに登って、周囲のさわやかな風を顔に受けると、気分はすでに船旅である。

午後5時の閉館の後、一等喫煙室にて上のような按配にて対談をした。

船長の氷川丸と海の男についての「生き様」のお話を横糸に、福田さんの日本近代史の視点から見た氷川丸のお話を縦糸にして、なかなかのつづれ織りが、そこに現出した。

終了後、この前の神事で氷川神社さんからいただいたお神酒を酌み交わした。

酌み交わすとは、上品な言い方ながら、総勢8名ほどで1時間ほどで2本の一升瓶が空になったから、別の言い方がありそうだ。

それから、ニューグランドの脇にある、海岸沿いのクラシックなバーに入ったら、カウンターに美女が座っていて、福田さんに挨拶している。こっちは、すわっ!と思ったが、聞いてみれば福田ゼミのメンバーにて、間取リストさんと同級生のafter tomoさん(別に外人さんではない)という人だった。

福田ゼミは人材豊富だなあ。福田教授はニコンSPに「触るも恐ろしい」50ミリf1,1である。ヒルズの脇のグランドハイアットもそうだが、高級なバーはどういうわけか、電気代を節約しているのである。まるで戒厳令下のワルシャワみたいだ。

しかし福田さんは、そのくらい地明かりで、あたしを撮影するのだと言って、カメラを構えた。構図をとりなおそうとして、ソファを30センチほど移動したのだ。さすがにその身のこなしは迅速で、ライフの往年のカメラマンもかくや、という様子であった。

とことが残念なことにソファはそこで終了していたので、福田さんの姿が床の方向に崩れた。脇のafter tomoさんにかろうじて支えられた。

やはり持つべきものは教え子である。

あたしはひやりとした。別に福田和也の身を案じているのではないのは当然である。彼が取り落としそうになった、50ミリf1,1付のニコンSPにもしものことがあっては、と思ったのだ。これはカメラ人類の文化遺産であるからだ。

それでも対談は全部終了しなかったので、水曜の夕刻に今度はヒルズに福田さんに来てもらって「船上カメラ放談」というのの続きをするのである。

実際には船上ではなく、地上220メーターなのであるが、その程度の「誤差」はまず仕方がない。

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