月島商会をセレナー100ミリで撮影した昔
清澄通りを歩行していても、なかなか、この建物の存在に気には気が付かない。
清澄通りを月島駅から勝どき駅に向かって、通りの左側にあるのだが、左側を歩いているとまずこのファサードには気がつかないのだ。
それを通りの反対から見るとこれは実によい店舗建築である。ポストモダンである。
建物の構造はおそらく鉄骨つくりであって、そこにモルタルがかぶせてあるのだろう。
7年ほど前に出した「チョートクの僕のレンズたち」という本は、手元にある数百本のレンズを手当たりしだいに手にして、それで撮影した「いんちき作例集」である。
その中の作例には今の時点で見ると貴重な映像もある。つまり佃の最上階から見た、芝、愛宕、六本木方面である。
望遠レンズの撮影のカットだと、まだ愛宕グリーンヒルズは建設中であって、六本木ヒルズは影も形もない。無論、東京ミッドタウンなどあるはずもない。
写真の時間性を問う必要はないが、うかうかしていると新東京タワーも7月に着工するそうだし、ゆだんしている間に「まだ第二東京タワーが威圧する前のクラシックな21世紀初頭の東京のスカイライン」を見落としてしまいそうだ。
話は戻るが、この「月島商会」という屋号がいい。
撮影はR8をポケットから出して、普通のN1260で撮影しているのは、これはウエブ用だから差し支えないとして、このファサードをよく見ると、二つの窓はそれぞれに外側にオーバーハングしているように見える。
この撮影では、ズームアップして(これはGRD2にはできない離れ業である)200ミリ相当の望遠撮影も試みたのだが、写真解析の結果、そういうデザインなのか、それとも時間が経過したので窓枠が「たれている」のか、そこら辺は不明だ。
その窓枠の「たれ」がこの建物の身上である。なにか老舗のうなぎやの「たれ」と共通の音声感覚を感じる。
思えば、この月島商会を最初に撮影したのが、はや20年の昔であって、それはライカM2にこれもクラシックなセレナー100ミリf4の細い、「ギラギラでらでら」した金属感覚あふれるレンズで撮影したのである。その時はまさか20年後にこのクラシックな建物が存在するとは思ってもいなかった。
そのことを思い出して、当時使ったセレナーレンズを捜索したのだが発見できず。そのレンズはまだ戦後の占領下時代のものだから、本体ではなく(ここがなかなかうまい手だと思う)そのリアキャップにmade in occupied japanの刻印があった。
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コメント
私も以前からこの物件は気になっておりました。構造的にかなりアクロバティックですよね。構造強度の無さから、中央部分が垂れ下がってきているのではないかと。笑
投稿: ピンぼけ | 2008年3月23日 (日) 00時24分